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YOASOBI新曲「ツバメ」原作小説「小さなツバメの大きな夢」あらすじネタバレ・感想

日本の音楽シーンを席巻する、小説を音楽にするユニット「YOASOBI」

10月からNHK「広がれ!色とりどり」のテーマソングとして採用されております、YOASOBIの新曲「ツバメ」

今回は「ツバメ」の原作小説である、「乙月なな」さん著の「小さなツバメの大きな夢」あらすじをネタバレ有でご紹介しながら、感想をお伝えしてきます。

島本理生・辻村深月・宮部みゆき・森絵都が「はじめて」をテーマに、YOASOBIとの楽曲化プロジェクトのために書き下ろした新作小説集!

YOASOBIって?

ボーカルの”ikura”さんと、コンポーザーの”Ayase”さんからなる「小説を音楽にする」という非常にユニークなコンセプトを持った音楽ユニットです。

2019年10月1日に結成され、「夜に駆ける」でデビューしました。

「夜に駆ける」のレコーディングが、会うのが二度目?くらいだったということで、ユニットとして出来立てほやほやの時に代表曲が生み出されたというのは驚きです。

その後、「ハルジオン」「群青」「ハルカ」など数々のヒットソングを生み出しました。

2020年12月31日には、CDを発売していないアーティストとして初めてNHK紅白歌合戦への出場を果たしました。

紅白歌合戦に向けて練習を重ねるうちに、2人の仲も深まっていったそうですね。

2021年以降も、「怪物」「もう少しだけ」「ラブレター」などタイアップとしても起用された数々の名曲を生み出しています。

また単独ライブとして2021年2月14日のバレンタインデーには「KEEP OUT THEATER」、7月にはユニクロUTとのコラボで「SING YOUR WORLD」をどちらもオンラインで開催しております。

そして、12月に初めての有観客ライブ「NICE TO MEET YOU」を日本武道館で開催しました。

YOASOBIのこれまでの歩みについての詳しい情報は、丸ごと一冊YOASOBIが特集された発売中の雑誌「YOAOBI THE MAGAZINE」にもまとめられているので要チェックです。

 

今回の新曲「ツバメ」にも「乙月なな」さんの「小さなツバメの大きな夢」という原作小説が存在します。

 

 

YOASOBI「ツバメ」の原作小説「小さなツバメの大きな夢」って?

15歳の「乙月なな」さん著の「小さなツバメの大きな夢」

子どもたちから原作物語を募集するプロジェクト「YOASOBIとつくる 未来のうた」でグランプリに選ばれた作品です。
未来を担う10代から「ともに生きる」というテーマで物語を募集するプロジェクトでした。なんと応募総数は700以上!その中からグランプリに選ばれた「乙女なな」さんの作品はすごいですね!

「小さなツバメの大きな夢」は、プロジェクトで優秀賞に選ばれた他の作品と共にNHK公式ホームページで読むことができます。

https://www.nhk.or.jp/irotoridori/song/

YOASOBIは「小説を音楽にする」ユニットということで、原作小説を読むと、楽曲自体の感じ方も全然変わってくるので、是非小説も読んでみてくださいね!
過去のYOASOBI原作小説も短編のものが多いですが、今回の「乙月なな」さんの作品も短編ですぐに読めるので是非!

この後小説「小さなツバメの大きな夢」のあらすじをネタバレ有でご紹介します。
「小さなツバメの大きな夢」をまだ読んでいない方はまずは一度読まれることをおススメします!

YOASOBI「ツバメ」原作小説「小さなツバメの大きな夢」あらすじ(ネタバレ有)

小説の主人公は渡り鳥であるツバメ。
日本に向かう途中の小島で休んでいると、あちこちに散らばるゴミに顔をしかめる。
ゴミがなくなれば、という大きな夢を思いつつ、何もできない小さな自分の無力さを嘆く。

日本に着くと毎年家を構える児童館で職員さんと子供たちが喜んでいるのを見てうれしくなる。
職員さんが「幸福の王子」という物語を子どもたちに読み聞かせている。
サファイアやルビー、金箔を備えていた王子の像が、町の人々の不幸な暮らしを嘆き、ツバメに頼んで自分のサファイアなどを人々に届けるようにお願いするというお話しで、最後には王子もみすぼらしい姿になり、ツバメも弱り、2人とも死んでしまう。
そんな物語を聞いて、主人公のツバメは誇らしい気持ちと共に、悲しさも感じていた。

町を飛び回っていると、仲間のツバメが落ち込んでいるところを見かける。
人間に巣を壊されたと嘆き、怒る仲間のツバメを見て、自分と一緒に暮らそうと提案した。
人間に嫌悪感を抱く仲間のツバメの話を聞きながら、人間の二面性について思いをめぐらせる。自然を壊し、動物を殺す人間と毎年自分をあたたかく迎えてくれる人間のどちらが本物の「人間」なのだろうと。
動物と人間が仲良くくらすにはどうすればよいのだろうかと。

そんなとき、児童館からくたびれたTシャツを着た男の子が、少し老けた疲れた印象の母親に連れられて出てきた。
貧しい生活をしているだろうう様子にツバメたちは心を痛める。
「幸福の王子」のようなことはできないかもしれないけれど、この親子のために何かできることはないものかツバメたちは作戦を練ることに。

たくさんのツバメたちが親子の家に集まり、快晴のこの日に、小さなツバメの大きすぎる夢だけれども、奇跡を起こしたいと行動する。
「小さな幸せ」の花言葉を持つ、すみれの花を届け、飛びながら軌跡でハートの形を作った。
周囲の家にも、花言葉が「幸せ」に関連する花を届けた。
人間にずっと恩返しをしたいと考えていたという、ツバメに、どうしてこんなことをしたのかと問われ、主人公と仲間のツバメは声を重ねて「僕らと人間が仲良く暮らしていくためさ」と語った。

花を届けても何かが変わるわけれはないが、今に行き詰まる人が未来を向けるようになれば嬉しいとツバメは思う。
また人間と動物が仲良く暮らしていくためには、自分の心をちょっとだけ削って、砕いて周りに分け与えれば良いのだと改めて考える。
それをこの世界の全員、人間も動物も大人も子どももやったとしたら、世界はもっと優しく綺麗で明るく幸せになるとも。
小さなツバメの大きすぎる夢であるとは感じつつも、誰かの「幸福な王子」になれるとツバメは諭す。

 

 

YOASOBI「ツバメ」原作小説「小さなツバメの大きな夢」感想

ツバメ視点で描くことによる自分ごと化

主メッセージ自体は自分を少し犠牲にして分け与えよう、そうすれば世界はきっと良くなる(ものすごく端的に言ってしまっていますが)ということで、ある意味どこかで聞いたことのあるような内容かもしれません。

なんだ、いつものお説教か、と感じてしまうこともあるかもしれません。

ただ、ツバメを主人公として、外から人間を描くことで、ハっとさせられる部分、改めて考えさせられる部分がありました。(個人的にはツバメの巣のフン被害に悩んでいたこともあったので、考えさせられることも多々ありました・・・)

この斬新な着想の物語を、15歳の「乙月なな」さんが書かれたという点には改めて驚かされますね!

楽曲「ツバメ」の歌詞とのリンク

この曲に限ったことではありませんが、YOASOBIの楽曲は原作小説をベースに造られているので、しっかりリンクしております。

特に個人的にはツバメの最後の部分「輝く宝石だとか~僕の大きな夢」の部分が「幸福な王子」の話も組みつつ、原作小説の主メッセージが凝縮していて、とても響く箇所だなと思いました。

小説の中の物語(幸福な王子)を楽曲にからめるって、複数段階の構造になっていて面白いですよね。

YOASOBI楽曲は原作小説を知ると100倍楽しめる!

YOASOBI新曲「ツバメ」の原作小説「小さなツバメの大きな夢」のあらすじをネタバレ有でご紹介しながら、感想をお伝えしてきましたがいかがだったでしょうか?

また、「ツバメ」ですが、12月1日に発売されたセカンドEP「THE BOOK2」に収録されております!
是非チェックしてみてくださいね!

またツバメに限らずYOASOBIは小説を音楽にするユニットですので、原作小説を読むと楽曲が醸し出す世界観も一気に広がります。
是非他の楽曲についても原作小説をチェックしてみてください!

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